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事業報告

1.総論

短期経営計画書3年目となる令和3年度は終始、新型コロナウイルス感染予防と入居者様・利用者様・職員の安全を最優先に、安心した施設環境構築と結びつき強化に力を入れた一年となりました。
徹底した感染予防のハード対策と感染症予防のための備蓄、職員の感染症に対する意識・行動制限の共有化、利用者様本人・ご家族含めた自粛活動、面会の制限のご協力等、法人本部主導で全施設標準化をしてまいりましたが、年度内に3件のクラスターを発生させ、事業運営に影響を及ぼす事態になり、施設内ハード面・ソフト面の課題が浮き彫りとなりました。職員家族の感染に伴う濃厚接触、職員家族の濃厚接触に伴う出勤見合わせ、利用者ご家族の感染に伴うご利用見合わせ、感染症蔓延時の利用控え、福祉事業所間の営業訪問を見合わせなど、感染症が直接事業運営を難しくすることとなりました。
一方で、令和3年度は必要な機材の環境整備を行い、情報伝達新媒体『Zoom』を使ったリモート・ハイブリッドの会議、打ち合わせ、研修、面会、求人説明会など、働き方改革の一端を担うまで一気に加速しました。
また、感染症の封じ込めが法人内施設内の団結力・一体感・情報伝達を高める効果も感じました。
第一種社会福祉事業の特別養護老人ホーム3施設、救護施設1施設を大きな母体とし、若干の空床時期があったものの年間で見れば高水準を維持できております。
第二種社会福祉事業の4箇所の短期入所施設、4箇所のデイサービスセンター、グループホームなどの在宅関連事業所の併設により、福祉の入口から終末に向けた循環的支援が提供できており、ご家族様にも安心できる施設として、第一種社会福祉事業を支えております。
公益事業におきましても、3箇所の居宅介護支援事業所、訪問看護ステーション、生活支援ハウス、サービス付き高齢者向け住宅、地域包括支援センターの事業においては、要求事項の複雑化・多様化・高難易度化とともに要介護者・要支援者に最適な支援が提供できるよう、一層の多職種連携への期待が高まっております。
国内全ての福祉事業所の共通課題である求人においては年々難しさを感じておりますが、多文化共生社会の構築に向け、前年度の中国人技能実習生3名に引き続き、令和3年度12月よりベトナム人特定技能1号生2名が大平台の園に配属され、人材確保の新たな道が開けたものと考えます。
日本語習得という新たな教育設定も必須となりますが、十分業務で応えてくれていると感じております。
今後、Withコロナ・Afterコロナに向けて絆を再構築し、浮き彫りとなったハード面・ソフト面の課題改善しつつ、DX強化してニューノーマルへの行動変容による効率化と生産性向上を先導し、地域の皆様方の期待と信頼に応える現代の社会福祉法人として積極的な役割を果たしてまいります。

2.理事会・定時評議員会の開催

決算事務をはじめ、予算/補正予算、事業計画および事業報告、法人内重要案件発生の時を見計らって必要に応じて定款に基づく理事会を開催いたしました。
また、定款に基づく定時評議員会、評議員選任解任委員会を開催いたしました。
理事・監事・評議員・評議員選任解任委員・施設長の皆様の出席を賜り、ありがとうございました。

(1)第一回理事会  令和3年 5月22日(土)
内容:監事による監査報告、令和2年度事業報告、総括決算、事業所別決算、財産目録と資産変更登記、役員等報酬総額、社会福祉充実計画、理事長専決報告と理事長職務執行状況、苦情報告、評議員選任案、理事監事選任案、評議員選任解任委員会選任案、令和3年度定時評議員会開催案、法人発生案件

(2)評議員選任解任委員会  令和3年 5月24日(月)
内容:任期満了に伴う評議員の選任について

(3)定時評議員会  令和3年 6月12日(土)
内容:監事による監査報告、令和2年度事業報告、総括決算、事業所別決算、財産目録と資産変更登記、社会福祉充実計画、理事長職務執行状況、役員等報酬総額、理事監事の選任、評議員の選任解任報告、法人発生案件

(4)第二回理事会  令和3年 6月12日(土)
内容:理事監事の選任報告と理事長選任

(5)第三回理事会  令和3年12月 4日(土)
内容:令和3年度社会福祉施設等の指導監査実施結果、理事報酬総額上限金額と監事報酬総額上限金額、監事の選任における監事の同意について、規程の追加変更、理事長専決報告と職務執行状況、苦情報告、法人発生案件

(6)第四回理事会  令和4年 3月26日(土)
内容:令和3年度最終補正予算、令和4年度事業計画、予算、令和4年度施設長選任、施設診療所医療契約、厨房給食業務委託契約、諸規程の追加改正、理事長専決と職務執行状況、苦情報告、中国人技能実習生状況、ベトナム人特定技能1号状況、評議員退任と選任案、評議員選任解任委員会開催案、新型コロナウイルスクラスター総括、法人発生案件

(7)評議員選任解任委員会  令和4年3月29日(火)
内容:評議員選任解任委員会の経緯、評議員の解任及び選任、三幸会役員等組織一覧

3.監査の開催

各施設・事業所運営や法人運営を第三者の目で適正に監査をしていただきました。
監査官の皆様の出席を賜り、誠にありがとうございました。

(1)月次会計監査 毎月一回14日頃
監査官:田中範雄公認会計士事務所
内容:令和3年度社会福祉法人三幸会各事業所 月次監査

(2)決算会計監査 令和3年4月28日(水)
監査官:田中範雄公認会計士事務所
内容:令和2年度社会福祉法人三幸会各事業所 決算監査

(3)事務処理体制向上支援業務 令和3年5月17日(月)
監査官:田中範雄公認会計士事務所
内容:令和2年度財務会計に関する事務処理体制向上支援業務

(4)監事による監査 令和3年5月19日(水)
監査官:社会福祉法人三幸会 監事
内容:令和2年度決算監事による監査の実施

(5)社会福祉施設等指導監査  令和3年8月31日(火)
監査官:浜松市健康福祉部福祉総務課指導監査室
内容:法人本部・三幸の園・山崎園・ユニット型山崎園 監査

4.法人内外研修会等の積極的展開

各施設内のOJT・OffJT勉強会や各種会議・委員会活動・内部研修・外部研修のほか、法人内職員の福祉サービスの質向上・人間力向上・思考力向上・内部コミュニケーション向上のために、組織的に人材への先行投資をしてまいりました。
同時に法人理念や人間力向上のための共通言語としての体系的な教育の場を設定したり、一方で階層毎の研修を設定しました。
また、中国人技能実習生の日本語能力向上に向け、教材を手渡し、模擬試験⇒本試験へと支援を進めてまいりました。結果、N3をパスすることができました。
以下は法人本部で主導してまいりました一例です。

   毎月 バースマンス研修     多文化共生と価値観、アンガーマネジメント
   4月 新入職員事前研修   福祉社会人としての事前準備、各職種より講義
   6月 新入職員若年職員研修 仕事をする意味、目標設定
   7月 キャリアアップ研修     役職者の役割と人事考課
   8月 キャリアアップ研修     コミュニケーション向上プログラム
   9月 キャリアアップ研修     メンタルヘルス不調とセルフケア・ラインケア
  10月 キャリアアップ研修     コーチングの基本
  11月 キャリアアップ研修     リーダーシップ
  11月 キャリアアップ研修     仕事を上手に進めるコツ 営業とおもてなし(事務長:神谷義宏)
  12月 キャリアアップ研修     経営経理管理、リスクマネジメント
   1月 キャリアアップ研修     ビジョン・広報
   2月 キャリアアップ研修     統計数字・同業種・異業種に学ぶ思考変革
   7月 ステップアップ研修    新型コロナウイルス対策(施設長:和久田芳次)
   8月 ステップアップ研修    介護にマーケティングの考えを(施設長:中西崇仁)
   9月 ステップアップ研修    尊厳死とACPについて(施設長:鈴木恵美子)
  11月 ステップアップ研修    CS・ES向上を目指して(施設長:藤田悦史)
  12月 ステップアップ研修    人材育成について(係長:佐藤正教)
   2月 ステップアップ研修    ハラスメントについて(係長:吉田雅之)
   1月 聖隷クリストファー大学研修 福祉のブランド価値・Withコロナのコミュニケーション
                介護の仕事で大切なこと(理事長、主任:二橋慶二)
   8~11月 日本語模擬試験  中国人技能実習生向けN3・N2模擬試験実施

5.情報発信ならびに地域交流

(1)事業計画・事業報告・財務諸表・現況報告書公開
  ・社会福祉法人三幸会ホームページにて事業計画承認後、3/26即日一般公開
  ・社会福祉法人三幸会ホームページにて決算承認後、5/22即日一般公開
  ・各施設入口にて決算承認後、5/22即日施設内閲覧一般公開
  ・社会福祉法人三幸会ホームページにて現況報告、即日一般公開
  ・独立行政法人福祉医療機構WAMNETにて財務諸表一般公開
  ・法人便りWith You 令和3年  8月号 Vol.68にて一般公開

(2)法人便りWith You広報誌発行と送付

 12ページに増加して合計4回発行し、関係機関・関連企業等に送付しました。
  ・法人便りWith You 令和3年  5月号 Vol.67
  ・法人便りWith You 令和3年  8月号 Vol.68
  ・法人便りWith You 令和3年 11月号 Vol.69
  ・法人便りWith You 令和4年  2月号 Vol.70

(3)三幸会ブログ:介護の舞台裏投稿

 年間最高投稿数となる合計239回、年間1.53日に1回の発信ができ、目標の月12回・年間144回を大幅に達成しました。
  ・ 4月 24回、 ・ 5月 25回、 ・ 6月 14回、 ・ 7月 24回
  ・ 8月 18回、 ・ 9月 20回、 ・10月 18回、 ・11月 28回
  ・12月 28回、 ・ 1月 16回、 ・ 2月 12回、 ・ 3月 12回

(4)スマホ対応ホームページ構築とキャッチコピー募集:235件の応募件数

 ホームページの再構築に合わせキャッチコピーを募集し、厳選審査の下、以下を理事長賞で表彰しました。
  1位:三つの幸せ~利用者様の幸せ、ご家族の幸せ、職員の幸せ~
  2位:笑顔あふれる第二の我が家
  3位:あなたの明日を支えたい三幸会

(5)求人活動リクナビならびにしずキャリ活用

 令和2後半から令和3年度にかけてリクナビ2022、しずキャリ2022を活用して新卒者・中途者の求人採用活動を行いました。
その結果、将来の三幸会を支える貴重な新入職員、中途職員の採用獲得ができました。

(6)取引業者への訪問挨拶
事業計画した訪問挨拶が新型コロナウイルス蔓延防止に向け、表敬訪問できない月がほとんどでした。

6.管理職総務会の開催

 年間6回の不定期総務会を令和3年度より毎月一回第二水曜日午前中を基本月例化し、毎月の各施設における進捗確認と人材育成状況を確認し、早期課題解決へ進めてまいりました。
前年度までの法人単位での事業部・プロジェクトを解き、施設単位の結び付き強化充実化を図りました。

7.職場環境整備の推進

(1)全施設巡視
不定期巡視を令和3年度より毎月一回月例化し、毎月の各施設における5S環境整備の改善を確認し、早期課題解決へ進める予定でしたが、事業計画した巡視が新型コロナウイルス蔓延防止に向けできない月がありました。
ただし、浴室や洗面所や非常階段を高圧洗浄するなど改善をしてまいりました。

(2)改善提案
職員からの改善提案を応募し、年間合計62件の提案がされました。
提案件数の多い職員については、別途理事長賞として表彰しました。

(3)非常時連絡体制作り
非常災害時に加え、感染症クラスター発生時に施設内の最新情報を伝達する手段として、管理職LINEグループや施設内職員LINEグループ、施設内職員E-Mailなどを構築し、いち早い情報伝達と行動標準化ができました。

8.職場ならびに生活の満足感向上

 新たな試みとして、前年度の二宮金次郎映画上映会に引き続き、大平台の園多目的室にて、法人本部主催の映画上映会を毎月開催し、入居者様・職員・ご家族様・厨房業者様・友人・知人など多数の参加をいただき、豊かな心の情操教育を高めました。
ただし、新型コロナウイルス蔓延防止に向け開催中止した回もありました。
4~ 6月 映画上映会  海難1890
7~ 9月 映画上映会  遺体 明日への十日間
10~12月 映画上映会  ツナグ

  1~ 2月 映画上映会  1リットルの涙

9.公益的取り組み

(1)社会福祉法人の使命
社会福祉法人における運営から経営への転換、経営主体間のイコールフッティング確立、SDGsへの取組が叫ばれる中、公益的取り組みを実施いたしました。 ただし、新型コロナウイルス感染症予防により中止した月もございます。
また、ほぼ一年を継続してボランティアによる慰問は自粛をしていただきました。
そのような環境下、できるかぎりの公益的取り組みを実施し、社会福祉貢献度の高い低いはございますが、社会福祉事業・公益事業のみならず、各事業所業務の枠を飛び越えたこれらの総合的な取り組みが三幸会の存在価値を地域社会に向けて拡大認識していただけていることと考えます。

(2)浜松市老人福祉施設経営者協議会
当協議会の理事として5/21、8/27、10/22、12/9、2/8の協議会に参画し、行政・市議会議員・当会会員法人に地域福祉の課題を積極的に進言したり、新たな加算となる介護職員処遇改善支援補助金の研修に参加しました。

(3)浜松西ロータリークラブ
当クラブの会員として毎週一回の例会や奉仕活動に積極的に参画するとともに、当クラブのIT推進委員長・クラブ会報副委員長・ソングリーダーとして責務を全うしてまいりました。
新型コロナウイルス蔓延防止に向け中止となる例会、Zoomを使ってのハイブリッド例会になる時もありました。

            

10.社会福祉法人三幸会 事業報告書

事業報告書(令和3年度分)NEW 事業報告書(令和2年度分) 事業報告書(平成31年度分) 事業報告書(平成30年度分) 事業報告書(平成29年度分) 事業報告書(平成28年度分) 事業報告書(平成27年度分)
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